社内恋愛発令中【完】
だけどそんな顔されたら、黙っていられなくなってしまう。



真っ直ぐにあたしを見つめる、何もかも見透かすような眼差し。



「…答えて」



優しい口調。



「…っ、昨日…」



助けてほしいと、思ってしまう。



______



「桜瀬ではないと思う」



話し終わると、蒼井さんはそう言い切った。



予想していたことをきっぱり言われ、動揺を隠せない。



「ど、どうして、ですか…?」



「桜瀬は軽いやつだから、そこまで誰かに執着はしない」
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