社内恋愛発令中【完】
「知ってて部長に近づくってさ、最低じゃない?」



冷めた笑みを向けられる。



あたしは必死に首を振った。



「あたしはそんなつもりで秘書になったんじゃ「うるさい!!」



あたしの声を遮り、遥さんは声を荒げる。



ビクッと肩が上がった。



「何度も忠告してあげたのに、変わってくれなかったじゃん」



何度も見た写真。



顔の部分が消された写真。



遥さんがそんなことをしていたなんて、信じたくない。



「遥さん、悪質なイタズラだって言ってくれたよね…?大丈夫ってあたしに、言ってくれたよね……?」



震える声で言うと、遥さんはプッと吹き出して笑った。
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