社内恋愛発令中【完】
たじろいでしまうような雰囲気。



「意味って…」



「部長だって男なんだから、何もしないって保障ないよ」



蓮也さんの視線から、逃れるように材料を求め歩き出す。



聞きたくないと思った。



そういう話しはもうたくさんだ。



「詩苑ちゃん」



なのに蓮也さんは、そんなあたしの手を掴む。



「部長なの?」



「…え?」



「部長が、好きなの?」



ドキリとした。
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