社内恋愛発令中【完】
ズラリと並ぶマグカップ。



クマの絵やネコの絵が描かれたものから、ボーダーやドット柄のものまで、種類が豊富だった。



「これ可愛い…」



そうしてあたしが手に取ったのは、手足を伸ばして寝るイヌのイラストが描かれたマグカップ。



蒼井さんがプッと吹き出した。



「双葉そっくり」



「ど、どこが…!」



「じゃあ俺はこれ」



あたしを無視して、蒼井さんが別のマグカップを手に取る。



そのマグカップには、手足を伸ばして寝るネコのイラストが描かれていた。



「あ、蒼井さんっぽい」



あたしがそう言うと、お互い目を合わせて笑った。
< 284 / 355 >

この作品をシェア

pagetop