社内恋愛発令中【完】
桜瀬さんにキュンキュンしながら、資料を拾い上げて席に座り直すと、パソコンを起動した。



桜瀬さんが横で見守ってくれている。



「1人でできる?」



「や、やってみます!」



自信があるわけではなかったものの、1人でやってみないことには何も進歩しないと頷いた。



「うん!じゃあ私、部長に渡すものあるから行ってくるね」



「あ、はい!」



そう言って桜瀬さんが席を外し、あたしはまだよく理解してないパソコンをいじる。



クリックしては戻り、クリックしては戻りを繰り返し、自分の必要としてるページを開くのに10分弱。



どうしてこんなにも理解力と記憶力に欠けているのか、と泣きそうになってしまった。



「双葉さん、大丈夫ですか?」



「はい!なんとか大丈……」
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