社内恋愛発令中【完】
朝の様子が嘘だったかのような可愛い笑顔。



「じゃあ私、悪いけど今日早上がりだから…」



「大丈夫です!あとは任せてください!」



今まで失敗続きだったけど…と付け足すと、桜瀬さんはううんと首を振った。



「じゃあ任せるね!」



「はい!」



荷物をまとめて席を立ち、あたしに挨拶をして帰ろうとした桜瀬さんは、



「あ、そういえば」



思い出したような顔をして戻ってきた。



「?」



「ずっと聞きたかったんだけど…」




あたしが座って、桜瀬さんが立ってるからか、桜瀬さんのあたしを見下ろす目がどこか冷たい眼差しに。
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