社内恋愛発令中【完】
蓮也さんに対する気持ちは、尊敬や憧れ以外に抱いてない。



そういい聞かせて仕事に打ち込んだ。



しばらく会話もせずパソコンを打ってると、隣で桜瀬さんがうんと背伸びをする。



それを合図に時計を見ると、あと10分ほどで昼休みの時間になっていた。



「じゃあちょっと部長のところ行ってくるね」



どうやら打ち終わったらしい桜瀬さんは、そそくさと席を立ち部長の元へ。



明日が提出期限だったあの資料、間に合うようで一安心。



4月も中旬になった外は、満開の桜でいっぱいだ。



と、



「今年の花見、場所取りは誰にやらせるんだろうな」



後ろの方でコソコソと話し声がする。



(花見?)
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