太陽に愛された向日葵
確かに。
と2人でわらっていると、肩をポン、と叩かれた。
「2人とも神野さん好きなの〜?」
わたしの机で雑誌を広げて神野さんを見ていたから、
それを見かけた同じクラスの千絵ちゃんがひょこっと現れた。
千絵ちゃんは濃い香水の匂いを纏ったいわゆるギャル。
ヒジキのような濃いまつ毛をバサバサと音が聞こえるような瞬きをしてわたしと目を合わせてくる。
「ち、千絵ちゃんも?」
秋ちゃんがそう聞くと、待ってましたと言わんばかりの顔で更に顔を寄せてきた。
「わたしは神野さんしか髪の毛触らせないって決めてるんだ。やっと最近喋ってくれるようになったんだよ」
「へぇー!すごいじゃん」
感心したような秋ちゃんの声色に、とりあえずわたしも頷いとく。
波風立てるのは良くないからね。
「志麻さん達さ、神野さんのことどこまで知ってるの?」
「え?どこまで、って?」
「神野さんて見ての通り会える芸能人みたいな扱いじゃん。当然ファンクラブがあるのよね」
ふ、ファンクラブ!?