幸せに・・・なりたい。

**覚えてる?


病院の夕食も済み
愛浬亜は、ひと月ぶりに
シャワーを浴びた。

美沙が、気持ちも落ち着くかもと
言ってくれて

本当に気持ち良かった。

シャワーを終えると
おばちゃんから
髪を乾かして貰った。

私は、髪を腰まで伸ばしていた。
 
漆黒の綺麗な髪は、母さん似だ。

顔は、お人形さんみたいだと
良く両親に言われていたが
私には、わからなかった。

美沙おばちゃんが
「愛浬亜、話をするけど
気分が悪くなったりしたら
言うんだよ。」
「うん、わかった。」

「愛浬亜は、どこまで覚えてる?
事件の日のこと、全部わかってる?」
と、訊かれて
「うん。覚えてる。」
と、答えた。

「そう。大悟と久美の通夜
葬儀は無事に終わったよ。
二人の人望だね
沢山の人達が弔問に来てくれたよ。
その中の何人もの人が
愛浬亜の事を心配していた。

大悟の会社は、
顧問弁護士の柊さんと崇が
話し合って
大悟が信頼していた
部長の青山さんがやってくれることに
なったよ。
愛浬亜が、二十歳になったら
愛浬亜がこの会社をどうするか
決めると言う、契約でね。

それと、久美のフラワーデザイナーの
事務所は、一旦閉める事にした。

そして、二人は、
ご両親と同じ場所にお墓を建て
眠っているからね。」
と、言った。

「······ありが·····とう···。
おじさんと美沙おばちゃんいなかったら
どうなっていたか‥‥‥
本当にありがとうございます。」
と、言うと

「そんな事は気にしなくて大丈夫。
それでね、愛浬亜、今後の事だけど
私達は、愛浬亜に家に来て欲しいの
どうかな?

高校も茜も愛浬亜も決まっているし
一緒の方がいいでしょ。」
と、言ってくれた。
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