幸せに・・・なりたい。
**愛している
私は、相変わらず
学校では保健室で過ごしていた。
家に帰ると史人さんから
むやみやたらに話しかけられ
頭を撫でられ
冷や汗と立ちくらみに
悩まされていた。
茜は、薄々気づいて
史人さんに何度も言ってくれたが
史人さんは、
「俺は、医者として接している」
と、言って引かなかった。
私も茜に、どうして欲しいとも
思っていなかった。
そんなある日
警察の人がきて
「強盗犯人が捕まりました。」
と、報告してくれた。
私は、その場で意識を無くし
崇おじさんにベッドへと運ばれた。
美沙おばちゃんも心配していた。
私には、茜がついていてくれたが
史人さんが、変わるときかずに
私のそばにいたらしい·····が
また、魘されたり、
泣き叫んだりの中、
史人さんが、
「大丈夫だよ、愛浬亜。
俺がいるよ。ずっとそばにいる。」
と、抱き締めてきて
「いゃーっ、来ないで!
離して!茜!茜!高木先生!」と。
すると·····
「お兄ちゃん、離して!!」
と、茜。
崇や美沙も慌ててかけつけ
放心状態の史人を
美沙は、無理矢理 愛浬亜から離した。
「愛浬亜、わかる?
大丈夫、美沙おばちゃんよ。
大丈夫。大丈夫。」
抱き締められて
背中を擦られてるうちに
落ち着いてきたらしい。
横になった私の涙を、
茜は辛そうに拭いてくれて
「お兄ちゃん。
お願い、愛浬亜には
もう近づかないで。
お兄ちゃんが、
どんな気持ちで愛浬亜に
近づいているのか
わからないけど。
愛浬亜にとって
心を開いていない人と話すだけでも、
すごいストレスなんだよ。
近頃は、笑わなくなっているの。
だから、愛浬亜にはもう構わないで。」
と、言う
「史人、愛浬亜に無闇に近づくな、
と、言っただろ?
綾からも言われてるはずだ。」
と、崇おじさん。
「なんで、なんで俺が愛浬亜を
心配したらいけないんだ。
俺は、愛浬亜を愛してるんだ。
だから、愛浬亜にも
俺を見てほしいと思ったんだ。
それは、いけない事なのか?」
と、言った。