幸せに・・・なりたい。
**私さえ居なければ
「愛浬亜を愛してくれる事は、
ありがたいことよ。
茜と同様に慈しみ、大切にしてくれる
それは、私も崇もうれしいこと。
だけど、貴方には愛浬亜の全てを
受けいれ、愛浬亜だけを愛することは
無理に思うし、愛浬亜が受け付けないわ。」
と、美沙は言った。
「なんで、そんなことが
母さんにわかるんだよ。
愛浬亜の気持ちも聞いてないのに。」
と、言うと
「ほら、分かってない。
愛浬亜は、貴方が怖いの
わからないの?史人がそばにいると
緊張しっぱなしで、身体が震えてるの」
「えっ、そんなこと。」
「あるんだよ。
愛浬亜は、私にも言わなかったけど、
私のお兄ちゃんだから
我慢して、我慢して、耐えていたんだ。
お兄ちゃんにも嫌な思いさせたく
ないから。」
と、茜。
史人は、頭を抱えて座りこんだ
「愛浬亜は、本当に心優しい子なの。
だから、私達のためにも
我慢していたの。
史人は、マンションに移りなさい。
それに、貴方、イザベルは?
本当に別れて帰ってきたの?
イザベルから泣いて電話来たわよ。
あんなに、イザベル!!イザベル!
言っていたのに。」
と、美沙。
「愛浬亜に再会してから
頭の中が、愛浬亜いっぱいで。
そんなんで、イザベルといたら
イザベルにも悪いと思って
別れて帰ってきたんだ。」
と、史人は言い。
そして
「マンションに移るよ。
愛浬亜に嫌な思いをさせたくない。」
と、言うから
美沙は、
「ありがとう。
たまには、一緒にご飯しようね。」
と、言った。
そんな会話を・・・
どこからかは、わからないが
愛浬亜は聞いていた。
私さえ、居なければ。
茜の家族が、バラバラになること
ないのに。
史人さん、ごめんなさい。
崇おじさん、美沙おばさん、
茜、ごめんなさい。
と、愛浬亜は心から詫びた。