幸せに・・・なりたい。
**ゆっくり
茜ちゃんが、部屋を出ると
綾は、そっと愛浬亜を抱き締めた。
「崇さん、美沙さん、茜ちゃん、史人。
みんな、凄く、凄く心配していたんだよ。
だから
茜ちゃんは、嬉しかったんだ。
愛浬亜、ありがとう。」
と、言うと
愛浬亜は、僕の服を握りながら
首をふった。
「ねぇ、愛浬亜。
ゆっくりで、いいから
愛浬亜が、思っていること
僕に話してくれる?」
と、言うと愛浬亜は、
コクンと頷いた。
「愛浬亜。
僕は、勝手に名前を呼び捨てに
したり、愛浬亜を抱き締めたり
しているけど、
嫌じゃない?
嫌ならはっきり言って欲しい。」
と、言うと
「‥‥‥いや‥‥じゃ‥ない‥」
と、言うから
「うん、ありがとう。」
と、言うと
「‥‥あの時も、先生の顔が
‥‥‥‥‥うかんだの」
「あの時って?お墓?」
と、聞くと
コクンと頷いて
「もう一度‥‥先生に会いたかったな。
って‥‥変でしょ‥?‥」
と、言うから
「嫌、光栄だよ。」
と、笑うと
愛浬亜は、顔を真っ赤にした。
「愛浬亜は、綺麗なのに
とても、可愛いくて
僕は、メロメロだよ。」
と、言うと
「・・もう‥‥冗談ばっかり‥‥」
と、言うから
「僕は、いたって真面目だよ。
言っただろ?
僕は、愛浬亜に惚れてるんだ。
愛浬亜の彼氏になるために
頑張るから。」
と、言うと
「‥‥先生っ‥‥
私、誰とも付き合った
‥‥‥ことないの。」
と、言うから
「愛浬亜、先生は、辞めて
今は、愛浬亜に惚れてるしがない
男の綾だ。」
「‥‥‥綾‥‥さん?」
「綾だ。」
「‥‥りょう‥」
「ああ、りょうだ。」
と、言って
抱き締めると
ゆっくり、ゆっくり
愛浬亜は、僕の背中に
腕を回した。
「あ‥‥愛浬亜‥‥
僕の‥‥愛浬亜‥‥」
と、言って、ギュッと
抱き締めた。
愛浬亜は、ふるえることもなく
抱き締められていた。
「愛浬亜。
僕とゆっくり、ゆっくり始めようね。」
と、言うと
愛浬亜は、コクンと頷いた。