幸せに・・・なりたい。
**義父が
その日 愛浬亜は、
産婦人科の診察の為
少し遅れて病院へ。
愛浬亜は、早速花を活けた。
綾太郎も
その姿を見ていたら
< ガチャッ > と
綾太郎の秘書の安西さんが
入ってきて
「先生、おはようございます。
あっ、綺麗な花ですね。」
と、愛浬亜に近づいた。
「安西。愛浬亜に近づくな!」
と、綾太郎が 怒鳴ったが
愛浬亜は、ガタガタとふるえ
両手を握りしめたり
身体を両手で抱え込んだり
意識を保つのに
必死な様子だった。
綾太郎は、
直ぐにナースコールして、
「医者の高木を呼べ」
と、言った。
お義母さんは
洗濯物で病室から離れていて
戻ってきたら、お義父さんが
怒鳴っていたので
びっくりしていたら
< コンコン > ガッと
ドアが開いて
綾が入ってきた。
綾は、
真っ直ぐ、愛浬亜のそばに行き
「愛浬亜、僕だよ。
大丈夫、大丈夫だからね。
抱き締めるから力を抜いて。」
と、言いながら
愛浬亜を抱き締めて
背中をさする。
しばらくすると
「‥‥‥‥綾っ‥‥」
「うん 大丈夫か?」
「‥‥た···ぶん······」
「よく、踏ん張ったね。
チビを守るため?」
「うん、倒れかた悪いと
チビちゃんに痛い思いさせるし
お義父さんに心配かけるから。」
と、言った。
唖然と、見守っていた
お義母さんが、
「愛浬亜ちゃん、大丈夫?
ごめんなさいね。
私が、居なかったから。」
と、言うと
「いえ、私がいけないんです。
先生から、義娘に近づかないように
言われていたのに。」
と、安西が言うと
綾が、
「親父から?」
「はい、先生から義娘を
驚かさないように
無闇に近づくな
と、言われていたのに。
花が、あまりにも
綺麗で、すみません。」
と、言った。