幸せに・・・なりたい。

**優しい気持ち


「愛浬亜、おいで。」
と、綾が言うと
トコトコと、
母さんに背中を擦られながら、
愛浬亜は近づいてきた。

綾は、愛浬亜を優しく大切そうに
抱き締めて
「愛浬亜、聞いてたの?」
「‥‥‥うん。」
「そう、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。
綾、ありがとう。
私に幸せをくれて。
そして私に
お義父さん、お義母さんをくれて、
ありがとう。」
と、言うと
「ああ、頑固な親父と
優しい母さんだろ?」
と、言うと

お義父さんは、
おほんっと、咳払いをして
お義母さんは、クスクス
笑っていた。

父が、
愛浬亜を可愛がってくれることが
嬉かった。

その日は、実家に泊まる事にした。

愛浬亜は、とても優しい気持ちに
包まれて眠りについた。

綾も、愛浬亜を抱き締めて
眠りについた。

抱きたい気持ちも
あったが、今日はこのまま
眠れそうだ。



愛浬亜は、臨月まで
仕事をこなして
少し、休む事をクライアントの
みなさんに伝えた。

出産だから、仕方ないと言いつつ
みなさん、愛浬亜の活ける花が、
みれなくて、残念がっていたが。

愛浬亜は、いつ出産しても
おかしくない時期になり
俺の実家で過ごしていた。

母さんに任せて
俺は、仕事に行き
陣痛がきたら
西森総合病院に来るように
話していた。
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