Last Letter~手紙がくれた想い~






「………俊??」


俺がたまたま行ったコンビニのレジには俊の姿。



「……………大樹」


向こうも俺に気づいたようで、少しだけ沈黙が流れる。



「もうちょっとでバイト終わるから待ってて」


俺はそう言われて何も買わずにコンビニを出た。

そして目の前の公園のベンチに座る。


そう言えば…この公園、来たことあるよな。

泣き出した村瀬を連れてきたことがある。


村瀬の妹…どうなったんだろう

ユウちゃん…だっけ?


あの子も病気なんだよな。


季節は秋にはいり夜にもなるとだいぶ冷え込む。

少し寒くて着ていたジャージのポケットに手を突っ込んで考える。


今でも村瀬のあの悲しそうな顔が頭から消えない。


妹があと2年

よくて2年ということはそれよりも早く亡くなる可能性もある、ということだよな。



アイツいつも…俺みたいな気持ちなのかな。


妹が体調を崩す度にドキドキして落ち着かなくなって。

俺の場合は他人だけど、悠香は俺の好きな人で。


その人が体調を崩せば俺は居ても立ってもいられなくなる。

まだ逢ったこともないのに。



悠香…お前は俺に逢いたい?

本当に俺に逢いたいと思っているのか…??



「悪ぃ!待たせた!!」







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