Last Letter~手紙がくれた想い~
ボランティア
『あのね…大樹くん。
すごく、厚かましいお願いがあるんだけど…
いいかな?』
「内容にもよるんですけど…」
無理なことは無理だし、
でも、なるべくなら長瀬さんの頼みは聞いてあげたい。
だって長瀬さんにはお世話になったから。
『あ…そうだよね。
あの…私、香織ちゃんに聞いたんだ。
大樹くんたちのバンドの歌。
すごく良くて…なんか胸に染みたんだ。
だから…病院でライブやってくれないかな?
うちの婦長には話し、通しておいたから…
どう?ダメかな??』
「あ…ちょっと待ってください」
俺は頷きかけた首を戻し、弘斗を呼ぶ。
「おう!どうした??」
「長瀬さんが病院でライブしてほしいんだって。
どうする??」
そう聞くと
「お前の答えは決まってんだろ?
リーダー!!」
ニヤッと笑う弘斗は病室に戻る。