Last Letter~手紙がくれた想い~
「それでは…聞いてください!
『初恋』です」
雅輝にギターを渡し、ステージの中央に立つ。
人前で歌うのはこれで2度目。
ただ俺の心臓はものすごい音をたてている。
多分…初めて歌ったときより緊張してる。
それは…当たり前か。
だってこの曲は悠香を想って書いた曲。
その悠香が生で聞いているんだから。
……緊張しないワケがない
『一目見て、好きになったんだ
話したこともないけれど、
キミのことが頭から離れない
僕のキモチ、歌にのせてキミに届けるよ』
変な汗がふきだして。
どうしていいのか分からない。
ただ、俺の視線は自然と悠香に向けられて。
『ガンバレ』
俺と視線がぶつかると悠香はそう口を動かしニコッと微笑んだ。
や…やめろ、悠香。
そんな笑顔向けられたら俺…