Last Letter~手紙がくれた想い~
それから悠香の体調は悪くなる一方で。
毎日顔を見に行くが、寝たまま時間だけが過ぎてしまうことも多々あって。
でも、それでもよかった。
悠香が生きている、
ただ、それだけでよかった。
「弘斗ってさ、その…悠香の病気の話、知ってるのか??」
病室で宿題をやっている村瀬に話しかける。
『弘斗ねぇ…さぁ?どうなんだろ…
多分、気づいてると思う。
あたしは、何も言ってないけどね』
俺はいつものように悠香の手を握る。
「弘斗には言わないのか??」
気づいてると言っても多分それは悠香の病気が重い、ということだけで
余命の話までは多分、想像以上だと思う。
『言わなきゃいけないよね…やっぱり』
村瀬の顔は複雑で。
言わないといけないことは分かってるけど言えないでいる、
……そういうことか。
でも、言いにくいことだ。
幼なじみの余命が2年
……言えるワケ、ないか…