Last Letter~手紙がくれた想い~






『大樹くん、落ち着いて?

興奮しちゃうキモチはよく分かる。
でも、あなたが私に怒鳴ったって悠香ちゃんは元気にならないわ

ねぇ…そうじゃない??』


俺は待合室のイスに座った。

ここに来て、どうしてだかものすごく虚しくなった。


今まで感じたことなかったのに。


……いや、違うかもしれない。

きっと今までずっと、この感情はあったんだ。


だけど、俺は見て見ぬフリをした。


そんなキモチが俺の中にあるワケがない。

そんなキモチがあっていいワケがない…


分かっているのに。

分かっていたのに。


湧き上がるこのキモチはどうすればいいのか分からなくて



「不安なんです。

このまま悠香が喋れなくなって
俺に微笑んでくれることもなくなって
目…覚まさなくなって…


こんなこと考えてる自分がイヤで。

俺…どうすればいんですか…」


膝に肘をついて俺は手で顔を覆う

涙が溢れてきそうだった。


言葉に出すとよけいに苦しくて。


あぁもうイヤだ


何もかも、全部イヤだ







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