Last Letter~手紙がくれた想い~
「香織。
ユウちゃんの調子はどうなんだよ??」
俺の前を弘斗と村瀬が肩を並べて歩く。
こうして見ると、結構お似合いなんだけどな。
『今、調子いいみたいでかなり元気だよ。
病人とは思えないくらいね。』
弘斗はホッとしたような顔をしていた。
でも村瀬は悲しそうな目で床を睨んでいた気がする。
きっと、弘斗の言う
「ユウちゃん」
は村瀬の妹なんだ。
あと、2年しか生きられない、村瀬の妹。
何歳なんだろう。
でも妹ってことは、まだ10何年しか生きてないんだろう。
なのに、もう余命宣告って…
俺だったら、耐えられない。
「今日、ユウちゃんのお見舞い行っていい??」
『きっと弘斗が来たら喜ぶよ』
どうやら弘斗は村瀬の妹のお見舞いに行くようだ。
やっぱり、幼なじみだから妹とも仲がいいんだな。