Last Letter~手紙がくれた想い~
2通目の手紙
「兄ちゃーん!!
たっだいまぁー!!」
元気な声がして玄関の扉が開く。
「おー春樹、智樹。おかえり」
春樹はソファに座っている俺にくっついて学校での出来事を話す。
春樹が倒れて4日が経った。
昨日、無事に退院して今日は学校へ行った。
本当は休ませたかったけど、春樹が学校へ行くと聞かなかった。
「兄ちゃん。
コイツ、元気になりすぎ。
俺が迷惑だって。」
智樹がウンザリ顔で俺に言う。
おい、智樹。
お前の今の顔、9歳に見えないぞ?
恐ろしいくらい、老けてる。
「春樹、お前ちょっとはしゃぎすぎ。
そんなんだと、また苦しくなるぞ。」
俺は軽く春樹の頭を小突く。
「大丈夫だもーん!
僕、もう元気だから!!
今からみんなと遊んでくるね!
いってきます、兄ちゃん、智樹」
サッカーボールを持って元気に家を飛び出した春樹。
ちょっと、元気になりすぎたな。