Last Letter~手紙がくれた想い~
「兄ちゃん、また春樹…あんな風にならないよね?」
智樹が不安を目に浮かべ、俺を見つめる。
「大丈夫。
今だってあんなに元気なんだから。
お前が心配することない。」
俺は智樹の頭に手を置いて笑う。
「そうだよね、大丈夫だよね。
春樹、ウザイくらいに元気だもんね。」
智樹は安心したように笑って、自分の部屋へ行った。
俺は智樹に言い聞かせるために言ったんじゃない。
あの言葉は、自分に言い聞かせるために言ったんだ。
もう春樹は、発作を起こさない。
そう願うために。
そう信じるために。
春樹がこれからもずっと、笑顔でいられることだけを願って。
もう、あんな苦しそうな顔を俺は見たくないから。
だから、俺がちゃんと見守っててあげないとダメなんだ。
手遅れになる前に。