Last Letter~手紙がくれた想い~
『さっきの曲、ヒツゼンって言うんだ。
あれはBlack Knifeの代表曲。
それでね、今の曲は初恋。
さっきとボーカル違うでしょ?
お姉ちゃん、初恋のボーカルの人が好きなんだ。』
お姉ちゃんが突然、そんなことを言った。
あたしはビックリして、口をあんぐり開けたまま。
だって、お姉ちゃんの口から
『好き』
なんて言葉が出ると思ってなかったから。
『弘斗の親友でね?
ギターが大好きでね?
頭良くて、格好いいんだ。
自分でもビックリするくらい、好きだって感じてる。』
弘斗くんの親友の人か…
だったら、きっといい人なんだと思う。
弘斗くんがいい人だもん。
『お姉ちゃん、頑張ってね?』
『ユウも頑張りなさいよ?』
お姉ちゃんが悪戯っ子みたいに笑う。
もしかして…お姉ちゃん、あたしが恋してること、知ってる?