死神喫茶店
☆☆☆
開店20分前。
あたしはそっと『ロマン』の従業員入り口を開けた。
「おはようございます」
「あぁ、おはようモコちゃん」
グラスを拭いていた河田さんが視線だけこちらへ向けてそう言う。
「あの……今日はちょっと友達を連れて来たんですが……」
開店前に友人を店に入れる事に抵抗を感じながらも、あたしは楓を河田さんに紹介した。
「はじめまして、鶴野楓です」
楓は丁寧にお辞儀をする。
河田さんはそれを見て椅子から立ち上がり、同じようにお辞儀をした。
別にバイト希望で来ているわけでもないのに……。
堅苦しい2人に思わず苦笑いをする。
楓の方は緊張していてもしっかりと河田さんの顔を見ているのがわかった。
そしてあたしの背中に大きな○印を指でなぞってつけた。
楓にとって河田さんはストライクゾーンだったようだ。
25歳にしてはまだ若く見えるし、たしかにカッコいいし、ストライクゾーンであることに何の疑問も感じない。
開店20分前。
あたしはそっと『ロマン』の従業員入り口を開けた。
「おはようございます」
「あぁ、おはようモコちゃん」
グラスを拭いていた河田さんが視線だけこちらへ向けてそう言う。
「あの……今日はちょっと友達を連れて来たんですが……」
開店前に友人を店に入れる事に抵抗を感じながらも、あたしは楓を河田さんに紹介した。
「はじめまして、鶴野楓です」
楓は丁寧にお辞儀をする。
河田さんはそれを見て椅子から立ち上がり、同じようにお辞儀をした。
別にバイト希望で来ているわけでもないのに……。
堅苦しい2人に思わず苦笑いをする。
楓の方は緊張していてもしっかりと河田さんの顔を見ているのがわかった。
そしてあたしの背中に大きな○印を指でなぞってつけた。
楓にとって河田さんはストライクゾーンだったようだ。
25歳にしてはまだ若く見えるし、たしかにカッコいいし、ストライクゾーンであることに何の疑問も感じない。