死神喫茶店
日曜日の午後はとても天気が良く、あたしは深く帽子を被って自転車に乗っていた。
日焼け止めを塗っていないと真っ黒になってしまいそうだ。
少し汗ばみながら坂道を上り、『ロマン』が見える道路に差し掛かる。
給料日には河田さんは朝から解体部屋にいて、解体の仕事をしている。
その理由について聞くと
『月に一度くらい頑張って働かないとな』
と言っていたが、本当はあたしがいつ『ロマン』に顔を出してもいいように河田さんが先に来てくれているんじゃないか。
と、少しの期待を持っていたりもする。
しかし大抵河田さんは無心に仕事をしていて、あたしが給料を取りに行っても待たされるパターンだった。
「おはようございます」
そう声をかけながら解体部屋のドアを開ける。
すると案の定河田さんは『お客様』を解体している最中だった。
「あぁ、おはよう」
河田さんは振り返り、血の付いた顔で笑顔を浮かべた。
解体はすでにほぼ終わっているようで、『お客様』は虚ろな表情をしている。
「もう終わりだから、少し待ってて」
そう言われて、あたしはソファに腰を下ろした。
人の体毛で作られたソファだけれど、座ってみるとふわふわしていて心地いい。
座っているとだんだん暖かくなってくるし、寝るにはちょうどいい。
最も、河田さんのようにグーグー寝るなんてことあたしにはきっとできないけれど。
後ろから解体の様子を見ていると、河田さんがナタを振り上げて振り下ろした瞬間、ベッドから『お客様』の顔がゴトリと床へ落下した。
日焼け止めを塗っていないと真っ黒になってしまいそうだ。
少し汗ばみながら坂道を上り、『ロマン』が見える道路に差し掛かる。
給料日には河田さんは朝から解体部屋にいて、解体の仕事をしている。
その理由について聞くと
『月に一度くらい頑張って働かないとな』
と言っていたが、本当はあたしがいつ『ロマン』に顔を出してもいいように河田さんが先に来てくれているんじゃないか。
と、少しの期待を持っていたりもする。
しかし大抵河田さんは無心に仕事をしていて、あたしが給料を取りに行っても待たされるパターンだった。
「おはようございます」
そう声をかけながら解体部屋のドアを開ける。
すると案の定河田さんは『お客様』を解体している最中だった。
「あぁ、おはよう」
河田さんは振り返り、血の付いた顔で笑顔を浮かべた。
解体はすでにほぼ終わっているようで、『お客様』は虚ろな表情をしている。
「もう終わりだから、少し待ってて」
そう言われて、あたしはソファに腰を下ろした。
人の体毛で作られたソファだけれど、座ってみるとふわふわしていて心地いい。
座っているとだんだん暖かくなってくるし、寝るにはちょうどいい。
最も、河田さんのようにグーグー寝るなんてことあたしにはきっとできないけれど。
後ろから解体の様子を見ていると、河田さんがナタを振り上げて振り下ろした瞬間、ベッドから『お客様』の顔がゴトリと床へ落下した。