死神喫茶店
☆☆☆

それから瑠衣と合流し、デパートの5階にあるフードコートに移動していた。


いつもと違う服を着ているからか、瑠衣の視線が気になり始める。


少しでもあたしを見てくれているかな?


そう思って視線をやると、瑠衣もあたしを見ている。


そんな事が数回続いていた。


普通に会話をしながらもどこか緊張していて、注文したうどんの味もよくわからなかった。


何気ない会話を続けている内に瑠衣の口から「そういえば、コーヒーすごく美味しかったよ」と言われた。


「あ……うん。また来てね」


突然話題をふられたため一瞬とまどいながらも、あたしはそう返事をした。


「コーヒーって、モコのバイト先に行ったのか?」


「あぁ。モコが入れてくれたコーヒーめちゃくちゃうまいんだよ」


自慢げにそう言う瑠衣に、頬が赤くなる。


「へぇ、俺も飲んでみたいな」


「今度冬もおいでよ……みんなで」


そう言い、チラリと瑠衣を見た。


「そうだな。俺もまた行きたいし」


瑠衣は笑顔で頷いた。


やった!


瑠衣がまた『ロマン』に来てくれる!


あたしの顔は自然とにやけてしまったのだった。
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