死神喫茶店
お守り
冬に双子の兄弟がいたなんて知らなかった。
きっと、仲の良い友人たちも聞かされていない事なんじゃないだろうか。
あたしは舞美の顔を思い出していた。
舞美も、きっと知らない。
でも、あたしの口からいろんなことを話すのはやめておこう。
解体部屋の事は口外しない約束になっているし、みんな知らない事をあたしが知っているとなれば、舞美に余計な不安を与えてしまうかもしれない。
だけどあたしは河田さんに頼んで春の骨の一部をストラップにしてもらった。
それを大切に鞄にしまい、『ロマン』が閉店したあとすぐに冬の家へと自転車を走らせた。
雨はまだ降っていたけれど、一刻も早く冬に会いたかった。
夜10時半に訪れたあたしは冬の母親は驚いた顔をしていたが、あまり渋ることなく冬の部屋へ通してくれた。
冬は相変わらず眠っていて、その体は汗でぬれていた。
あたしはベッドの横に膝をついて座り、春の骨で作ったストラップを取り出した。
きっと、仲の良い友人たちも聞かされていない事なんじゃないだろうか。
あたしは舞美の顔を思い出していた。
舞美も、きっと知らない。
でも、あたしの口からいろんなことを話すのはやめておこう。
解体部屋の事は口外しない約束になっているし、みんな知らない事をあたしが知っているとなれば、舞美に余計な不安を与えてしまうかもしれない。
だけどあたしは河田さんに頼んで春の骨の一部をストラップにしてもらった。
それを大切に鞄にしまい、『ロマン』が閉店したあとすぐに冬の家へと自転車を走らせた。
雨はまだ降っていたけれど、一刻も早く冬に会いたかった。
夜10時半に訪れたあたしは冬の母親は驚いた顔をしていたが、あまり渋ることなく冬の部屋へ通してくれた。
冬は相変わらず眠っていて、その体は汗でぬれていた。
あたしはベッドの横に膝をついて座り、春の骨で作ったストラップを取り出した。