太陽と月の後継者
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“ねぇ、幻人族の年に一度の宴が開かれるんだけど…一緒に行かない?”

一週間前、突然のビアンカからの連絡に多少戸惑いつつも、頬の緩みを抑えきれない。

『今日だっ』

散らかったクロエの部屋。

何時ものワンピースではなく、地の部族の民族衣装。

踊り子のような服を着て、くるくると回った。

「…なにしてるの?」

ビアンカに冷たい目であしらわれる。

『あれ?ビアンカ、ループ出来るようになったの!?』

すると、口角を上げて調子よく笑った。。

「悪魔族の女を舐めないことね。」

得意げにする彼女は、
ツインテールではなくて珍しく下ろしている。

耳元には、クロエの付けているバレッタにそっくりなものをつけていた。

『そ、それ!』

「あ、あぁ…これは…」

真っ赤になっているビアンカを置いて、クロエは緩みに緩んだ顔を見せた。

「…その顔どうにかしなさいよ。」

『ふふっ』

そして、また変な目で見られるクロエ。
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