太陽と月の後継者
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その日、リオはルカと二人きりで話をしていた。

学校はしばらく休校となり生徒は外に出ることは禁止されてしまった。

犯人がいる可能性があるからだ。

蓮の元を離れた後は学校に戻って大人しく寮生活...と言いたいところだが、ビアンカ達はそこまで大人しくはない。

それぞれ魔法を使って分身を作り外に出ていた。

リオとルカは話を聞かれるとまずいのでリオの部屋に結界を張ってそこで話している。

「本当は、ヨウテスと一緒に聞いてもらうはずだったんだけど...ルカがいなかったから...ごめんね。」

ルカは気にしていないように頷いた。

リオは今あるクロエの情報全てをルカに伝えた。

誰がこのことを知っているか。
今この学園で何が起こっているのか。

「俺に話してよかったのか?」

「ルカには知ってて欲しかったんだ。

ルカは僕らにとっても、クレ...クロエにとっても大切な存在だから。」

ルカは少し嬉しそうに頬を緩めた。リオも照れくさそうに笑う。

「あいつにとってもか...」

急に立ち上がったルカにリオは驚きの声を出した。

「ルカ...何処に?」

少し間を開けてルカは声を発した。

「来る」

リオは首を傾げる。

結界に何にも感じないし、人の来る気配すらしない。

それなのにも関わらず何故彼はそんなことを言っているのだろうか。



答えはすぐに分かった。

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