太陽と月の後継者
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_ガチャッ
寮へ戻ったクロエは制服を脱ぎ捨て、
洗面所に向かう。
クロエに与えられた部屋は、Sクラスということもあってかとても広く綺麗だった。
洗面台につき眼帯を外した彼女は鏡に写った自分を見つめる。
紅の瞳と碧い瞳、陶器のような肌、
ふっくらとした桜色の唇、
煌びやかに輝く白金色の髪。
彼女は初めて鏡というものを見た。
『二色の瞳…これが私…?』
普通の人であれば
自惚れてしまうほどの容姿。
しかし彼女は自分の姿を見て“異形”だと感じた。この学園に来て、自分のような髪の色や瞳を一度も見なかったからである。
(恐い)
彼女は自分自身に恐怖を抱いてしまった。
『砕け』
そう言うと、鏡は音を立てて割れ、床に落ちた。クロエはその一片を片手に持つと軽く握った。一筋の切り傷ができる。しかしその傷は“一瞬にして”癒えていった。
『う…そ』
これは異常
治療魔法も使っていないのに、傷が急速に治ることはない。どんどん頭痛が増していき、彼女はその場で気を失った。
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_ガチャッ
寮へ戻ったクロエは制服を脱ぎ捨て、
洗面所に向かう。
クロエに与えられた部屋は、Sクラスということもあってかとても広く綺麗だった。
洗面台につき眼帯を外した彼女は鏡に写った自分を見つめる。
紅の瞳と碧い瞳、陶器のような肌、
ふっくらとした桜色の唇、
煌びやかに輝く白金色の髪。
彼女は初めて鏡というものを見た。
『二色の瞳…これが私…?』
普通の人であれば
自惚れてしまうほどの容姿。
しかし彼女は自分の姿を見て“異形”だと感じた。この学園に来て、自分のような髪の色や瞳を一度も見なかったからである。
(恐い)
彼女は自分自身に恐怖を抱いてしまった。
『砕け』
そう言うと、鏡は音を立てて割れ、床に落ちた。クロエはその一片を片手に持つと軽く握った。一筋の切り傷ができる。しかしその傷は“一瞬にして”癒えていった。
『う…そ』
これは異常
治療魔法も使っていないのに、傷が急速に治ることはない。どんどん頭痛が増していき、彼女はその場で気を失った。