太陽と月の後継者

約二ヶ月後、街は綺麗に魔法の力で元通りになった。

あの後、六大貴族は会議を開き滅亡した朱雀族の代わりの部族を決定することにした。

そして、ゲーテがその長に選ばれたらしい。

ゲーテに新たな屋敷が用意されると、そこに幻獣達を住まわせた。

警備隊の隊長も無事決まると、皆は学校に通い出した。

「クロエ!おはよう」

「おはようっ」

「はよー」

リオ、ビアンカ、ヨウテスが温かく彼女を迎える。

その後ろにはレト。

「はよ」

彼は気取って俺様口調で皆に接していた。

それが本性なのかはやはり謎だ。

クロエはその光景を見て無意識に涙を流していた。

「なんで泣いてるのよ。」

宥めるようにビアンカが彼女の頭を優しく撫でる。

更に彼女は涙を流した。



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