太陽と月の後継者

一方、ヨウテスとキルは再びシールドがはられた観覧席で第四試合を見ていた。

「クレアって本当にすごいんだな!」

「あぁ!…でも何かに脅えたような顔をしてた…あれは一体……」

「ふーん…よくみてるんだなっ」

キルはニヤッとして笑う。

「っ!んなんじゃねーよ。

俺とクレアは。

それに俺は…」

俺は…
の後に続く言葉を遮りキルは立ち上がった。

「ふーん?なんだ つまらないの。」

「どこか行くのか?」

「おう、第七試合俺なんだ。準備がてらゆっくりいこうと思って。」

「そーか…頑張れよっ!」

ヨウテスは白い歯を見せて微笑んだ。

「あぁ!」

キルはそれに答えると、観覧席から姿を消した。

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