太陽と月の後継者
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「第2試合出場者 リリィ・ストロ。
ゲート付近で待機してください。」
第1回戦が終了し、第2回戦が始まろうとしている。
第1回戦はジンが不戦勝。
理由は、シオンが荒手業を好まないため試合開始後約1分で負けを認めたからだ。
「ジンっ、行ってくるね。」
ふわっと笑顔を浮かべると、
ジンは顔を赤くしてリリィの背中を押す。
「早く行ってこいよ。」
「はーいっ」
リリィは案内係によって
ゲートまで誘導されていった。
「第2回戦がまもなく始まります!
選手の入場です!
隣国の歌姫、リリィ・ストロ!!」
ーワァアアア
「対するは、次期大狼族長の
リオ・クラネス!!」
ーワァアアア
両者は自信に満ちた表情で登場する。
「先輩だからって手は抜きませんよ?」
「もちろんっ」
盲目の少女と五感が人並外れた少年の戦い。
「それでは試合…
開始っ!!!!」
開始の合図と共にリオはリリィに襲いかかる。
「ー風の狂想曲ー」
リリィの頬に風の刃が傷を付けた。
「っ…
ー結びの歌ー」
リリィは、凶器の歌を歌う。
この歌は、相手を麻痺させることが出来るのだ。
彼女は容姿に似合わず闇属性の魔法使い。
普段は優しい歌声で皆を癒しているが、
戦闘時は打って変わって凶器の歌声へと変貌する。
「…ウッ」
思わず呻き声を上げたリオに、
リリィは笑みを浮かべる。
だが、その笑みは一瞬にして消えた。
「なーんちゃって」
結びの歌を歌うリリィは
驚きの表情を見せた。
「風の部族はね…
少しの空間だけなら、
空気そのものを操れるんだよ」
半径3m以内の範囲のみだが、目の見えないリリィにとっては逃げる術もない。
「ようは、空気の振動を押さえればいいんだよね。あとは…、申し訳ないけど窒息させたり…ね?」
狂気の笑みを浮かべたリオに、
リリィは身震いをした。
「んじゃ、
少しだけ待ってあげる。
さん、にー、いー…」
カウントダウンを始めるリオに対して、
リリィはさらなる恐怖を覚えた。
「こ、降参ですっ!!!」
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「第2試合出場者 リリィ・ストロ。
ゲート付近で待機してください。」
第1回戦が終了し、第2回戦が始まろうとしている。
第1回戦はジンが不戦勝。
理由は、シオンが荒手業を好まないため試合開始後約1分で負けを認めたからだ。
「ジンっ、行ってくるね。」
ふわっと笑顔を浮かべると、
ジンは顔を赤くしてリリィの背中を押す。
「早く行ってこいよ。」
「はーいっ」
リリィは案内係によって
ゲートまで誘導されていった。
「第2回戦がまもなく始まります!
選手の入場です!
隣国の歌姫、リリィ・ストロ!!」
ーワァアアア
「対するは、次期大狼族長の
リオ・クラネス!!」
ーワァアアア
両者は自信に満ちた表情で登場する。
「先輩だからって手は抜きませんよ?」
「もちろんっ」
盲目の少女と五感が人並外れた少年の戦い。
「それでは試合…
開始っ!!!!」
開始の合図と共にリオはリリィに襲いかかる。
「ー風の狂想曲ー」
リリィの頬に風の刃が傷を付けた。
「っ…
ー結びの歌ー」
リリィは、凶器の歌を歌う。
この歌は、相手を麻痺させることが出来るのだ。
彼女は容姿に似合わず闇属性の魔法使い。
普段は優しい歌声で皆を癒しているが、
戦闘時は打って変わって凶器の歌声へと変貌する。
「…ウッ」
思わず呻き声を上げたリオに、
リリィは笑みを浮かべる。
だが、その笑みは一瞬にして消えた。
「なーんちゃって」
結びの歌を歌うリリィは
驚きの表情を見せた。
「風の部族はね…
少しの空間だけなら、
空気そのものを操れるんだよ」
半径3m以内の範囲のみだが、目の見えないリリィにとっては逃げる術もない。
「ようは、空気の振動を押さえればいいんだよね。あとは…、申し訳ないけど窒息させたり…ね?」
狂気の笑みを浮かべたリオに、
リリィは身震いをした。
「んじゃ、
少しだけ待ってあげる。
さん、にー、いー…」
カウントダウンを始めるリオに対して、
リリィはさらなる恐怖を覚えた。
「こ、降参ですっ!!!」