太陽と月の後継者
『それでも私はここにいる。この冷めた隊を叩き直す。』
シルバーは、大きく瞳を開けた。
先程の話を聞いても尚、この華奢な女は自身の目標を変えず、そしてかつての男のように同じことを言った。
「わかってるのか!?
殺されるかもしれないんだぞ。」
『大丈夫よ
私は死なないし、死ねないから。』
その言葉に、
シルバーは更に目を見張った。
「……じゃあ、約束しろ。
これからのミッションには、何も反抗せず命を賭けて戦え。0で生半可な気持ちでやっていればすぐに死ぬ。
何かあった時は俺に言え。
…今度こそ、守るから。」
クロエは、シルバーに笑顔を向けた。
『うん!
シルバーって、優しいんだね。』
「は!?…ばかじゃねーの。」
顔を真っ赤にしてそっぽを向くシルバーを見て、クロエはクスリと笑った。
『素直じゃないね。』
「うるさい。」
シルバーの意外な一面を見たことによって、
距離が縮んだように感じて嬉しいクロエだった。