りんごのほっぺ
「俺”達”が林檎ちゃんの恥ずかしがり屋さんを治してやろう!」
我が耳を疑った。目が飛び出るくらい驚いた。ちなみに鼻水はちょっと出た。
今なんて仰いました?
恥ずかしがり屋さんを治す、ですって?
そんなバナナ!アンビリーバボー!
那智さんの圧倒的なドヤ顔が恐怖で仕方ない。いい顔しやがって!コノヤロウ!
しかも”達”って何?俺達って何なの?どこの達?どっからその達が出てきたわけ?もうヤダ怖い!那智さんが怖い!
「ひとまずこれがお願い1つ目だな!」
「…っいや、いやいやいや!嫌です!けっこーです!遠慮しておきます!」
「そうと決まれば早速俺達の所に行こうか林檎ちゃん」
「っえ!?行くって何!?どこにですか!?──っわああああああ」
慌てふためく私をヒョイッと簡単に担ぎ上げると、えっさほいさ軽やかに歩き出した。
ぐひゃあ!っまた!またパンツが!完全油断してはいてきた煤(すす)けたうさちゃんパンツがああああああああ!
──・・・•こうして私、黄緑 緑は、那智さんに二度目の拉致をされたのだった。
《 捕らわれの身のシュレック》
暴走列車、強制、乗車中。