りんごのほっぺ



「林檎ちゃんの恥ずかしがり屋さんを治してやりてえんだ!」



隠しようもないキラキラとした得意顔で言った。


あーあ!言っちゃったよ!言っちゃったよ那智さん!

こんな訳の分からない話が受け入れられるはずがないし、そもそもいきなりやって来て赤の他人の恥ずかしがり屋さんを治して欲しいなんて図々しいにも程がある。


ていうか、まず。私は断じて恥ずかしがり屋さんでは無い。


きっとあっさり断られ………



「何それちょー面白そう。その話ノッタ!」

「なんかよく分からないけど林檎ちゃんの為なら喜んで協力するー!」

「がっはははは!」



三人共満更でもない反応だった。

むしろ乗り気。ていうかやる気満々。

ナンデダヨ!


ヤンキーの考えてる事は全然分からない。


やっぱり那智さんの愉快な仲間達という事なのだろうか。碌でもねえな!



「よしよし。そうと決まれば作戦会議だな。林檎ちゃん中に入ってくれ」

「…っえ、ちょ、わ、!」



何故か那智さんの仲間から大歓迎を受けた私は美術準備室の中に押し込まれたのだった。





《 シュレック、》
《 ヤンキー達に受け入れられる。》
 お家に帰らせて…!
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