しんでれらがーる
opening
Why is it me?
「今日から俺と付き合え」
……私しかいない教室に突然入ってきて、意味不明な言葉を放った目の前にいるこの男。
「あの~、全く意味が分からないんですけど…?」
よそよそしく言い返す。
「あ?そのままだよ」
“文句ある?”と付け足して私の机に腰掛ける男。
…いや、文句あるも何もあなた誰?くらいだし。
それに私、今日入学したばかりなんですけどね…
(まぁ皆だけど)
この…華の都学園はここらへんでは偏差値が一番高くて有名。
お金持ちが行く学校と知られている。
私はというと…、お金持ちなんかじゃない。ただの庶民だ。
私は見た目、優等生っぽいくせしてそこまで頭はよくない。テストなんかギリギリ赤点免れてる。
そんな私は、高校は“華の都学園に行きなさい”と家族皆に言われ続けていた。
なんで?ってお母さんに聞いたら…、
『目指せ、玉の輿に決まってるじゃない♪』
だって。
ウチのお母さん、アホだよね。
私この遺伝子を受け継いだのかな…
いやだ~~~。