悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「優しくなんかないよ。優しいのは最上さんだよ」
「え?あたし?」
本から顔をあげると、田辺くんが優しく微笑んでいた。
「うん」
あたしはどうしても田辺くんの言っている意味が分からなかった。
だって優しいのは田辺くんなのに。
それに心臓が変に大きな音を鳴らす。
どこを見たらよいのか分からなくなってしまった。どうしてだろう。
「あ…調べもの、しなきゃ」
あたしはわざと大きな声で言って、次の本を手に取った。さっきの本は途中だったのに、気が動転してしまった。
読みだしたのは古い文献みたいで紙が黄ばんでいる上にカビ臭いにおいがする。
美晴のため息を吐く音が聞こえた。
「__あ」
本を読み進める中である一文が目についた。
「どうしたの?」
「これ…」
あたしの様子が普通じゃないと思ったのか、美晴と田辺くんは顔を見合わせてあたしの周りにやってきた。
「これは…」
美晴が息を飲んだ。
『天宮の者、陣を用いて魔を封印す』
達筆な文字が、そう記していた。
「これ『天宮』って、まさか」
「まさか、天宮神社のこと?」
あたしと美晴は顔を見合わせた。
脳裏に過るアキの顔。
心臓が落ち着きなく鼓動する。
「え?あたし?」
本から顔をあげると、田辺くんが優しく微笑んでいた。
「うん」
あたしはどうしても田辺くんの言っている意味が分からなかった。
だって優しいのは田辺くんなのに。
それに心臓が変に大きな音を鳴らす。
どこを見たらよいのか分からなくなってしまった。どうしてだろう。
「あ…調べもの、しなきゃ」
あたしはわざと大きな声で言って、次の本を手に取った。さっきの本は途中だったのに、気が動転してしまった。
読みだしたのは古い文献みたいで紙が黄ばんでいる上にカビ臭いにおいがする。
美晴のため息を吐く音が聞こえた。
「__あ」
本を読み進める中である一文が目についた。
「どうしたの?」
「これ…」
あたしの様子が普通じゃないと思ったのか、美晴と田辺くんは顔を見合わせてあたしの周りにやってきた。
「これは…」
美晴が息を飲んだ。
『天宮の者、陣を用いて魔を封印す』
達筆な文字が、そう記していた。
「これ『天宮』って、まさか」
「まさか、天宮神社のこと?」
あたしと美晴は顔を見合わせた。
脳裏に過るアキの顔。
心臓が落ち着きなく鼓動する。