悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
それから数日、あたしの思惑とは裏腹に、リドは常にあたしの周りにいた。
あたしが近づいて行かなきゃと思っていたけれど、それは必要なかった。
その点はアキとの約束を守りやすくなったと安心したのだけど。
「最上さん、これってどうするの?」
「最上さん、これ教えて?」
「最上さん、次の教室どこ?」
最上さん、最上さん。
何度も何度お、あいつはあたしに話しかけた。
あいつに苗字で呼ばれることも何だか違和感があるし、何度も呼ばれるのは面倒くさい。
それに、どこからかくっつけてきたような王子様的なこの態度がたまらなく鬱陶しかった。
おそらくリドはほかの女子から絡まれるのを避けるためにあたしを利用しているのだとは思うのだけど、そのせいで弊害も多い。
リドが話しかけてくるたびにクラスの女子の視線が痛い。
だからあたしじゃなくて、こいつだから!睨むならこいつを睨んでください!
何度も言いかけて、でも言えなくて。
はあ、とため息を吐きだすと、美晴が「どうしたの」と面白そうに尋ねてきた。
どうしたの、なんて、分かってるくせに。
そんな気持ちを込めて見つめると、「ごめんなさい、ふざけただけよ」と謝られた。美晴は本当に楽しそうだ。
あたしが近づいて行かなきゃと思っていたけれど、それは必要なかった。
その点はアキとの約束を守りやすくなったと安心したのだけど。
「最上さん、これってどうするの?」
「最上さん、これ教えて?」
「最上さん、次の教室どこ?」
最上さん、最上さん。
何度も何度お、あいつはあたしに話しかけた。
あいつに苗字で呼ばれることも何だか違和感があるし、何度も呼ばれるのは面倒くさい。
それに、どこからかくっつけてきたような王子様的なこの態度がたまらなく鬱陶しかった。
おそらくリドはほかの女子から絡まれるのを避けるためにあたしを利用しているのだとは思うのだけど、そのせいで弊害も多い。
リドが話しかけてくるたびにクラスの女子の視線が痛い。
だからあたしじゃなくて、こいつだから!睨むならこいつを睨んでください!
何度も言いかけて、でも言えなくて。
はあ、とため息を吐きだすと、美晴が「どうしたの」と面白そうに尋ねてきた。
どうしたの、なんて、分かってるくせに。
そんな気持ちを込めて見つめると、「ごめんなさい、ふざけただけよ」と謝られた。美晴は本当に楽しそうだ。