悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「どうせ戻ってくるから、お前はのんびり風呂にでも浸かって、のんびり眠っていればいい。その間に戻ってくるから」

な。

笑ったリドの顔は優しさに溢れていた。

リドの言葉を信じて、あたしはゆっくりお風呂に浸かった。明日は休日だ、学校はない。

お風呂から上がっても、アキはまだ帰ってきてなかった。

リドに「おやすみ」とあいさつをして、布団を敷いて、眠りにつく。

少し待ってみようと、30分くらいケータイで時間をつぶしていた。

けれどアキは帰ってこなかった。

それでも帰ってくるまで起きて待っていようと思ったのだけど、気がつけばあたしは眠りに落ちていた。


目が覚めたのは次の日の朝だった。

陽の光が差し込んできて、朝だと気づく。

時計を見ると7時30分を示している。しまった、今すぐ家を出なければ遅刻してしまう!

「遅刻する!」


「遅刻はしないよ」


穏やかな声が聞こえて振り返る。


「今日は土曜日でしょ?」

「え…どうして?」


予想外の人物に、あたしの脳は一気に覚醒した。


「どうしてここにいるの?

…朔兄」


朔兄は眉を下げて優しく微笑んでいた。
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