悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「発端である山火事についての資料よ。見つかったものを全て持ってきたわ。これだけしかなかったけれど」
まだ読み込めていないからこれからしないといけないのだけどね、と表情を暗くする美晴に、田辺くんが首を横に振りながら「すごいよ」と声をかけた。
「天宮大火は有名ではあるけど300年前の出来事。しかもその発端となった山火事の資料なんてほとんどなかったはず。それなのにこれだけの資料を集められたのは本当にすごい。とても大変だったでしょう?」
田辺くんが手放しでほめるので、いつもクールな美晴も少し照れて「あ、ありがとう」と小さく呟いて俯いてしまった。
「だけど、それは田辺くんが教えてくれたからよ。それにまだ資料もしっかり目を通していないから本当に役立つ資料かどうか__」
「ううん、僕だけじゃこれだけの資料は集められなかった」
本当にありがとう。
何度も繰り返しまっすぐに伝えられる感謝の言葉に、美晴は顔を赤くした。
「後でこの資料を読み込むとして…。東條君」
田辺くんは窓の外を眺めていたアキに声をかけた。
「東條君はどうだった?悪魔がなぜ封印されたのかということで何か分かったことはあった?」
するとアキは頬杖を突いたまま「あんまり」と答えた。
面倒くさそうにファイルから一枚の紙を取り出した。
「悪魔を封印した事実はうちの倉庫に資料があった。ほらここ」
アキが机に置いたその資料には一か所だけ黄色の蛍光マーカーで印があった。
まだ読み込めていないからこれからしないといけないのだけどね、と表情を暗くする美晴に、田辺くんが首を横に振りながら「すごいよ」と声をかけた。
「天宮大火は有名ではあるけど300年前の出来事。しかもその発端となった山火事の資料なんてほとんどなかったはず。それなのにこれだけの資料を集められたのは本当にすごい。とても大変だったでしょう?」
田辺くんが手放しでほめるので、いつもクールな美晴も少し照れて「あ、ありがとう」と小さく呟いて俯いてしまった。
「だけど、それは田辺くんが教えてくれたからよ。それにまだ資料もしっかり目を通していないから本当に役立つ資料かどうか__」
「ううん、僕だけじゃこれだけの資料は集められなかった」
本当にありがとう。
何度も繰り返しまっすぐに伝えられる感謝の言葉に、美晴は顔を赤くした。
「後でこの資料を読み込むとして…。東條君」
田辺くんは窓の外を眺めていたアキに声をかけた。
「東條君はどうだった?悪魔がなぜ封印されたのかということで何か分かったことはあった?」
するとアキは頬杖を突いたまま「あんまり」と答えた。
面倒くさそうにファイルから一枚の紙を取り出した。
「悪魔を封印した事実はうちの倉庫に資料があった。ほらここ」
アキが机に置いたその資料には一か所だけ黄色の蛍光マーカーで印があった。