悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「リト君はどうしてここに?」
リト君、といのはリドの仮名だ。なぜそんな名前で呼ばせるのかと聞いたら、リドはあまり自分の本名を呼ばせたくないらしい。理由はいまいち分からない。
「ああ、オレは転校してきたばかりだから、みんなが何をしているのか聞いて回ってるんだよ」
「へえ、そうなんだ」
田辺くんは納得していたけど、あたしは納得できなかった。
どこかの班に入って調べものをするように先生に言われていたけど、それが面倒だから魔法か何かの力を使ってそれを阻止したんじゃないか、なんて考えてしまう。
「で、天宮大火って何?」
「そっか、リト君は転校生だから知らないよね。天宮大火っていうのは、元禄の時__今から300年前にここ天宮町で起こった大きな火事のことだよ。僕たちは今その天宮大火の発端となった山火事について調べているんだ」
「ふーん、そうなんだ」
リトはあたしがまとめたルーズリーフを眺めながら相槌した。
その表情はいつもより真面目で冷静だった。
それがなんだか怖く感じた。
「でもどうしてこのことを調べようと思ったの?それによく東條君が賛成したね」
厭味ったらしくリドは笑う。
アキは眉間のしわをさらに深くした。
「東條君?それはよく分からないけど、理由は__」
「ああ!リト!先生が呼んでるみたいだよ!」
あたしは少し大き目な声で田辺くんの言葉を遮った。
調べたいと思っている出来事を引き起こした張本人の目の前で、理由まで話すことになったら絶対にまずい。よくは分からないが直感だった。全身がそう訴えかけている。冷汗が止まらない。
リト君、といのはリドの仮名だ。なぜそんな名前で呼ばせるのかと聞いたら、リドはあまり自分の本名を呼ばせたくないらしい。理由はいまいち分からない。
「ああ、オレは転校してきたばかりだから、みんなが何をしているのか聞いて回ってるんだよ」
「へえ、そうなんだ」
田辺くんは納得していたけど、あたしは納得できなかった。
どこかの班に入って調べものをするように先生に言われていたけど、それが面倒だから魔法か何かの力を使ってそれを阻止したんじゃないか、なんて考えてしまう。
「で、天宮大火って何?」
「そっか、リト君は転校生だから知らないよね。天宮大火っていうのは、元禄の時__今から300年前にここ天宮町で起こった大きな火事のことだよ。僕たちは今その天宮大火の発端となった山火事について調べているんだ」
「ふーん、そうなんだ」
リトはあたしがまとめたルーズリーフを眺めながら相槌した。
その表情はいつもより真面目で冷静だった。
それがなんだか怖く感じた。
「でもどうしてこのことを調べようと思ったの?それによく東條君が賛成したね」
厭味ったらしくリドは笑う。
アキは眉間のしわをさらに深くした。
「東條君?それはよく分からないけど、理由は__」
「ああ!リト!先生が呼んでるみたいだよ!」
あたしは少し大き目な声で田辺くんの言葉を遮った。
調べたいと思っている出来事を引き起こした張本人の目の前で、理由まで話すことになったら絶対にまずい。よくは分からないが直感だった。全身がそう訴えかけている。冷汗が止まらない。