悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します！

「消滅」

3回目のその言葉で、全てのマッド・ドール達が土に還った。

マッド・ドール達が土になり、校庭に落ちていく。

その衝撃に気づいたのか、緊張状態にあったリドとファルもアキの存在に気づいた。


「誰がしたかと思っていたが…やっぱりお前だったか」

リドは溜息を吐く。

「佐奈を守ろうとしてくれたって？」

「まあ、あいつは巻き込まれてるだけだからな」

「そりゃあどうも」

「お前に感謝されるようなことはしてねぇよ」

「あっそ」

「いや、謙遜だぞ！それくらい分かれよ！お前佐奈より頭いいんじゃねえのかよ！ああもう、調子狂うな！」

リドは溜息を吐く。

アキとリドのいつもの喧嘩に発展しそうな会話を聞いていたファルの眉が不機嫌そうに動く。


「リド様になんという口の利き方！おのれ人間め！恥を知れ！」


案の定、ファルはとても腹を立てている。

怒りを露わにしアキを睨んでいる。


「ねえ、聞きたいんだけど」


しかしアキも負けてはいなかった。


「リドが泥人形から佐奈を守ろうとしてくれたってことは、あんたなの？」


ファルの方に向き直り、問い詰める。



「うちの佐奈に手を出した馬鹿は」



どくんと心臓が跳ねた。


アキは表情を変えていない。

言葉も荒げていない。

それなのに、今までのどの時よりもアキが怖い。

味方であるあたしでさえ恐怖を感じずにはいられないほど、言葉に重みがあった。