悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「あのー、晃さん?」

「もう知らない。佐奈なんて知らない」

「え、待ってよ!」


あたしは慌てて立ち上がろうと校庭に手をついた。


その時、風が吹いた。


アキは振り返り、あたし達は目を見開いた。


まるで竜巻の中心にいるような、この感覚。


前に感じたことのある感覚、これは。


「お前、本当に馬鹿だろ」


聞いたことのある声が聞こえて思わず上を見上げる。

あたしは目を見開いた。



「佐奈」


そこには黒い翼をはためかせて空中を飛ぶ2匹の猫がいた。

黒猫と、水色の猫。

それは間違いなく不敵に笑うリドと不機嫌な顔のファルだ。

驚きすぎて一瞬言葉を失う。


「リド!?ファル!?」

「どうして、ここにいるわけ」


あたしは目をまん丸にして、アキは思い切り眉間にしわを寄せて疑問を投げかけた。

しゅたっと地上に舞い降りた子猫姿のリドは上機嫌で「ぜーんぶお前のおかげだよ、佐奈」とあたしに微笑みかける。


「え、あたし!?」


あたしは自分を指さして、アキはその鋭い視線をあたしに向けた。

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