悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
*
「ただの熱みたいだね」
あの後慌てて朔兄を呼んだ。
倒れてしまったアキは意識を失っているのか返答がないし、リドはどこにいったのか行方をくらますし、あたし一人じゃアキを運べるはずがなかった。
呼んだらすぐに朔兄は息を切らしてやってきてくれた。
アキを見て目を見開いていたけど、すぐに熱が出ていることを知ると、「大丈夫だよ」と優しく微笑んでくれた。
それが、どれだけ心強かったか。
「心配しなくても、もう大丈夫だよ」
「よかった」
あたしはようやくほっと息を吐き出した。
朔兄はアキをおんぶして、いつもアキが眠る場所に布団を敷くと寝かせた。
横になったアキの額には汗がびっしょりだった。どうやらすごく体調が悪かったらしい。
「どうやら、すごい無茶したみたいだね」
冷却シートをおでこに張り付けて、流れる汗を冷たく濡らしたタオルで拭き取りながら、朔兄は呟いた。
「無茶したらすぐ熱出すからね、晃は」
あたしはぎゅっと自分の手を握った。
さっき抱きしめられたときに、アキの体温がすごく高く感じた。
どうしてあたしはあの時気づいてあげられなかったんだろう。
どうしてアキが倒れてしまうまで気づいてあげられなかったんだろう。
ごめん、アキ。
「朔兄、教えて。あたしの家を飛び出してから、アキは何をしていたの?」
朔兄は言葉を詰まらせた。
「朔兄!」
あたしに向けていた視線をゆっくり落として、やさしげにアキを見つめる。
「佐奈ちゃんに話したこと、怒らないでね」
それからもう一度あたしに視線を向けた。
その視線は優しくはなかった。まっすぐで、真剣な目をしていた。
「アキは、あの悪魔を封印するための方法を探してる」
「ただの熱みたいだね」
あの後慌てて朔兄を呼んだ。
倒れてしまったアキは意識を失っているのか返答がないし、リドはどこにいったのか行方をくらますし、あたし一人じゃアキを運べるはずがなかった。
呼んだらすぐに朔兄は息を切らしてやってきてくれた。
アキを見て目を見開いていたけど、すぐに熱が出ていることを知ると、「大丈夫だよ」と優しく微笑んでくれた。
それが、どれだけ心強かったか。
「心配しなくても、もう大丈夫だよ」
「よかった」
あたしはようやくほっと息を吐き出した。
朔兄はアキをおんぶして、いつもアキが眠る場所に布団を敷くと寝かせた。
横になったアキの額には汗がびっしょりだった。どうやらすごく体調が悪かったらしい。
「どうやら、すごい無茶したみたいだね」
冷却シートをおでこに張り付けて、流れる汗を冷たく濡らしたタオルで拭き取りながら、朔兄は呟いた。
「無茶したらすぐ熱出すからね、晃は」
あたしはぎゅっと自分の手を握った。
さっき抱きしめられたときに、アキの体温がすごく高く感じた。
どうしてあたしはあの時気づいてあげられなかったんだろう。
どうしてアキが倒れてしまうまで気づいてあげられなかったんだろう。
ごめん、アキ。
「朔兄、教えて。あたしの家を飛び出してから、アキは何をしていたの?」
朔兄は言葉を詰まらせた。
「朔兄!」
あたしに向けていた視線をゆっくり落として、やさしげにアキを見つめる。
「佐奈ちゃんに話したこと、怒らないでね」
それからもう一度あたしに視線を向けた。
その視線は優しくはなかった。まっすぐで、真剣な目をしていた。
「アキは、あの悪魔を封印するための方法を探してる」