悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
*
「ばかでしょ」
朔兄が帰った後、二人きりの部屋。
アキの枕元に座りながら、あたしは呟いた。
バカ。
アキはバカだ、大バカだ。
なにが、『悪魔を封印するための方法を探してる』だ。
それで身体を壊したら元も子もないじゃないか。
それをいちばん知ってるのはアキでしょうが。
いつもあたしが無茶しようとしたら、そう言ってアキが怒るんでしょうが。
全く、何をしてるの、バカ。
するとアキは薄っすらと目を開けた。
「アキ!」
「ん、佐奈…あれ…俺…」
慌てて身体を起こそうとしたアキを止める。
「まだ寝てなきゃ!熱出てるんだよ!」
「でも…」とまだ抵抗するアキに「いーから!」とあたしは怒鳴るように大きな声をだした。
「病人は寝てて!まだ熱下がってないんだから!」
あたしの剣幕に負けたのか、アキはおとなしく布団にもぐった。最初からおとなしくそうしていればよかったものを。やっぱりアキはどこか変なところで頑固だ。
「晩ご飯は食べた?」
「いや…」
返答してくれたけど、やっぱり苦しそうな声だ。少し掠れている。
「おなか減ってる?おかゆでも作ってあげようか?」
するとアキは少し間を開けて、それからこんなことを言った。
「佐奈、おかゆとか作れるの…?失敗しそう…」
「作れるわ!失敗もしないし!いつもごはん当番のときに作って知ってるでしょうが!」
こんな時でさえ憎まれ口は減らないようだ。どうやらアキはどこまでもあたしに対抗するらしかった。
「ばかでしょ」
朔兄が帰った後、二人きりの部屋。
アキの枕元に座りながら、あたしは呟いた。
バカ。
アキはバカだ、大バカだ。
なにが、『悪魔を封印するための方法を探してる』だ。
それで身体を壊したら元も子もないじゃないか。
それをいちばん知ってるのはアキでしょうが。
いつもあたしが無茶しようとしたら、そう言ってアキが怒るんでしょうが。
全く、何をしてるの、バカ。
するとアキは薄っすらと目を開けた。
「アキ!」
「ん、佐奈…あれ…俺…」
慌てて身体を起こそうとしたアキを止める。
「まだ寝てなきゃ!熱出てるんだよ!」
「でも…」とまだ抵抗するアキに「いーから!」とあたしは怒鳴るように大きな声をだした。
「病人は寝てて!まだ熱下がってないんだから!」
あたしの剣幕に負けたのか、アキはおとなしく布団にもぐった。最初からおとなしくそうしていればよかったものを。やっぱりアキはどこか変なところで頑固だ。
「晩ご飯は食べた?」
「いや…」
返答してくれたけど、やっぱり苦しそうな声だ。少し掠れている。
「おなか減ってる?おかゆでも作ってあげようか?」
するとアキは少し間を開けて、それからこんなことを言った。
「佐奈、おかゆとか作れるの…?失敗しそう…」
「作れるわ!失敗もしないし!いつもごはん当番のときに作って知ってるでしょうが!」
こんな時でさえ憎まれ口は減らないようだ。どうやらアキはどこまでもあたしに対抗するらしかった。