悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
*
走りながら学校に向かう。
途中信号に引っかかり青を待っている間、美晴に連絡した。
美晴からは「だと思った」と電話越しに溜め息を吐かれた。
怒られるかと思ったけど、最早呆れられているらしい。それはすごく残念だ。
「ごめん、なさい!」
2人の姿を見つけると、あたしは叫んだ。息も切れ切れで聞き苦しいことこの上ない。
「大丈夫だよ、最上さん」
優しく微笑んだのは、まるで天使のような田辺くん。
「佐奈、お疲れさま」
怒ることも許すこともせず、呆れるといういちばん怖い反応をしているのが、我が親友、美晴。
田辺くんは穏やかな微笑みで手まで振ってくれたが、美晴は呆れ顔で腕を組むと溜め息を吐いた。この扱いの差、ひどくないですか。
「寝坊でもしたの?」
美晴の質問に、「違う!」と全力で否定した。
ちゃんと時間通りには起きたんだ。
…リドに起こされたけど。
でもそのあと話をはじめちゃったんだ。
リドとアキと。
「そういえば東條君は?」
まだ来ていないね、と田辺くんは辺りを見渡しながら尋ねる。
「晃は体調不良で休むみたいよ」と美晴がケータイを見ながら答えた。
「みんなに、今日行けれなくてごめん、だって」
「そうなんだ。体調不良なのは心配だね」
「大丈夫かな」と心配そうな顔をする田辺くんに、「大丈夫だよ」とあたしは笑った。
「大分治ったみたいだから。今日は大事をとって家にいるだけだよ」
それに、とあたしは笑った。
「アキのことだもん。大丈夫」
すると田辺くんは一瞬キョトンとしたけど、眉を下げて柔らかく笑った。
「最上さんが言うなら、大丈夫だね」
走りながら学校に向かう。
途中信号に引っかかり青を待っている間、美晴に連絡した。
美晴からは「だと思った」と電話越しに溜め息を吐かれた。
怒られるかと思ったけど、最早呆れられているらしい。それはすごく残念だ。
「ごめん、なさい!」
2人の姿を見つけると、あたしは叫んだ。息も切れ切れで聞き苦しいことこの上ない。
「大丈夫だよ、最上さん」
優しく微笑んだのは、まるで天使のような田辺くん。
「佐奈、お疲れさま」
怒ることも許すこともせず、呆れるといういちばん怖い反応をしているのが、我が親友、美晴。
田辺くんは穏やかな微笑みで手まで振ってくれたが、美晴は呆れ顔で腕を組むと溜め息を吐いた。この扱いの差、ひどくないですか。
「寝坊でもしたの?」
美晴の質問に、「違う!」と全力で否定した。
ちゃんと時間通りには起きたんだ。
…リドに起こされたけど。
でもそのあと話をはじめちゃったんだ。
リドとアキと。
「そういえば東條君は?」
まだ来ていないね、と田辺くんは辺りを見渡しながら尋ねる。
「晃は体調不良で休むみたいよ」と美晴がケータイを見ながら答えた。
「みんなに、今日行けれなくてごめん、だって」
「そうなんだ。体調不良なのは心配だね」
「大丈夫かな」と心配そうな顔をする田辺くんに、「大丈夫だよ」とあたしは笑った。
「大分治ったみたいだから。今日は大事をとって家にいるだけだよ」
それに、とあたしは笑った。
「アキのことだもん。大丈夫」
すると田辺くんは一瞬キョトンとしたけど、眉を下げて柔らかく笑った。
「最上さんが言うなら、大丈夫だね」