You donot have other than(貴方以外ない。)
もう、近づかないで
乃愛の血液は、RHマイナスAB型で
特殊だ。
乃愛の出血は多く
やはり、輸血が必要になった。
看護師が、同じ血液型を探しにきたが
集まっている人の中には
いなかった。
すると、一人の看護師が
「内科の佐々木先生は?
たしか、先生もRHマイナスAB型のはずよ。」
院内を探して
先生が来てくれた。
直ぐに輸血がされて
乃愛は、一命をとりとめた。
皆もホッとしていた。
璃子は、
「先生、本当にありがとうございます。
娘を助けて頂いて
本当になんて、言えばよいのか。」
「問題ないですよ。
お役人立てて良かったです。
早番だから、上がる所だったのです。
私としては、あんなに美しい方の中に
僕の血が入っていいのかと
その方が、心配です。」
と、言ってくれつまから
「また、お見舞いさせて
ください。」
と、言い帰って行った。
瑛斗は、ずっと正座をしていたが
乃愛が無事で
何より、ホッとした。
皆もホッとしていたとき
由姫は、瑛斗の頬を殴った。
「なんで、なんで、乃愛を裏切ったの?
乃愛が、何をしたの?
乃愛は、あんたをあんなに愛していたのに。
もう、これ以上、乃愛を傷つけないで。
あんたに裏切られて
まだ、立ち直りきってないんだよ。
それなのに。
お願いだから、もう乃愛には
近寄らないで。」
と、泣きながら叫んだ。
璃子ママが、直ぐに私を抱き締めて、
「ありがとう、ありがとう由姫ちゃん。
いつも、乃愛を思ってくれて
本当にありがとう。」
と、言うと
「璃子ママっ」
と、言って由姫は大泣きした。
秋山夫妻も瑛斗も
顔を上げる事が出来なかった。