You donot have other than(貴方以外ない。)

もう、構わないで


次の日から、乃愛は徹底的に
佐々木を避けた。

少なからず、佐々木に気持ちがなかった
わけではない。

でも、本気になる前に
婚約者が、いることもわかり
良かったと思っていた。

瑛斗といい
どうして····

私は、愛し愛される事に
向かないんだろう。

ただ、出会って、
本気で好きになっただけなのに。

私自身が、重いのだろうか?
自分の事なのに
私には、わからなかった。

今日も、仕事が終わり
病院をでると
「なぜ、あからさまに避けてる?」
と、佐々木先生。

「あっ、佐々木先生
お疲れ様です。
今日は、疲れましたので
お先に失礼します。」
と、言うと

「陸だ。そう呼ぶように
言ったはず。
乃愛?何かあった?」
「いえ、何もありませんよ
先日、先生の婚約者の方に
お会いしました。
お綺麗な方ですね。
あの、私の事は、心配入りませんので
婚約者さんのとこに行かれてください。
すみません。気がつかない後輩で。」
と、言うと
「婚約者?誰の事?」
「ああ。
もうそう言うのは良いですから、
私をそんなことに
巻き込まないで下さい。」
と、言う私に佐々木先生は
怒りと不安な顔で
「言って、誰の事を言っているのか?」
と、言われて
「はぁっ、有栖川さんと言う方です。
有栖川 未希さん。
わざわざ、私を心配して
来て下さったみたいです。
もう、宜しいですか」
と、言うと
「ちっ、有栖川?
わかった、今日は帰って。」
と、言われたから
「はい、お疲れ様でした。
佐々木先生、もう私には、
構わないで下さい。
今までありがとうございました。」
と、言ってその場を離れた。
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