You donot have other than(貴方以外ない。)
Ⅶ•••
庇って
次の日、病院の勤務を終えて
帰ろうとすると
女の人が、立ちはだかり
「あなた、いったいなんなの?
陸様がいながら、他の男と楽しそうに
食事なんかして
ちょっと顔がいいかと
思って調子に乗りすぎなのよ!」
と、言われた。
それは、有栖川さんだった。
彼女は、きっと
この間の瑛斗との食事を言って
いるのだと、わかった。
私は、何も言えずにいた。
すると、
「知ってます?
あの風景を陸様も
見てましたのよ。
悲しそうな顔して
出ていかれましたけど。」
と、言われた。
陸が?
と、思っていると
「何も言えないわよね。」
と、言われて‥‥‥‥
何かに、抱き締められた
なに‥‥‥と、思っていると
何かが、ズルズルと落ちていく
見ると
「‥‥‥‥‥えっ、瑛斗?」
「の‥‥あ‥‥だい‥じょうふ‥‥か‥」
「なに、言ってるの?瑛斗?」
瑛斗の腕をとると
ぬるっと、したものが
見ると、血で。
「きゃーっ!」
私の声で、病院のスタッフが
出てきて、瑛斗は運ばれた。
有栖川さんは、その場で
病院の守衛さんに取り押さえられていた。
私は、有栖川さんを守衛さんに
任せて、瑛斗について行った。
秋山のおば様に連絡して
ママにも連絡した。
二人とも、直ぐに来てくれた。
瑛斗は、私を庇って
有栖川さんに刺されたみたいだ。
幸いに瑛斗は、
腕を切りつけられただけですんだ。